Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 74.962 caratteri · 145 schermate
たい儀でござりまする」
次の間で、用人がこれだけのことを、平身低頭して申し入れたのを、問答体に聞いて、これまで来ると、貴公子が暫く沈黙してしまいました。でも、兵馬との碁を打つ手は休めないで、返答のみ途切れていたが、やがて、
「それは一応聞えたが、それまでには及ぶまいにな。生きて戻ったものならば、わしも一儀なく、この屋敷を明渡してよろしいが、主人が死んでしまっている上は、主人とはいえまい、やっぱり、わしが主人じゃ、わしが許すから、遠慮なくこの屋敷で葬儀をとり行え」
「えッ」
用人は呆れてしまう。
「死んだ人が生きたものを走らせることは、諸葛孔明のほかにはないことじゃ、おうおう、これは其方が何かと言いかけるものだから、死んだはずの宇津木の石が、どうやら生き返ったわい。よしないことを其方が言うものだから、わしが仲達の憂目を見せられる」
二十
この貴公子が、どうしても動座を肯ぜざるがために、用人の面上に現われた苦渋、難渋の色は、見るも気の毒なほどでありました。よって見兼ねた兵馬が、
「ほかに家はないのですか、ただお葬式を済ますだけの家はありませんか」