Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.467 caratteri · 168 schermate
日本一の青葉城――といってもいいが、ただ一つ不足なのは水が足りない、水分が乏しい。なるほど、この広瀬川が天然のお濠になっている、この切り立った岩、こういう天然のお濠が出来ているという城はほかにはなかろうぜ。江戸のお城でも、大阪の城でも、名古屋はなおさら、みんな平城で、お濠というのは人夫の手で掘りあげたお濠なんだ。ここのは天然の切岸と、川の流れそのままがお濠になっている――優れているのがそこで、また足りないところがそこだ。これだけのお濠にしては、水があんまり少な過ぎる、これだけの城を前にしてはもっと漫々たる水が欲しいなあ。たとえば江戸のお城のお濠にしても、人夫が掘ったお濠には違いないが、関八州の水が張りきっているという感じがするね。大阪はもっと水の都だ――この青葉城に、江戸や大阪のような豊かな水分がありさえすれば、それこそ日本一――水気が不足だなあ。ここに水沢の気があれば、天下の運勢は奥州の伊達へ傾いて来るのだが――
七兵衛は、こんなふうに自己流に青葉城の城相を見ていたが、そのうち、ふと彼の頭に閃いたところのものがありました。
奥州仙台、陸奥守六十八万石のお城、ただここで、こうして拝見している分には誰も咎める者はない代り、誰にもできる芸当だ、誰も見られないところをひとつ、この七兵衛に見せてもらうわけにはいく