Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.467 caratteri · 168 schermate
知っている人が聞けば、お金持の江戸のお医者さんがおかしい、お金持にも、お金持たずにも、今時そんな酔興をやってみようとするお客様は、道庵先生のほかにあるまいことはわかっているが、がんりきも、のろまもそれを知らん由はない。
なるほど、そんなこともありそうなことだ、好事癖の人が、昔の関ヶ原合戦の地の理を実地に調べようとして、模擬戦の人配りをやってみようとは、ありそうなことだ。研究とすれば感心なことだし、お道楽としても悪いこととは言えない。
「まあ、金の有り余る奴は何でもやるがいいや、こちとらは……」
と言って、がんりきは先を急ぐこなし。のろまはそれと違って、
「そいつは、面白い目論見でござんすね、後学のために、そのなれ合い合戦をひとつ見物さしていただくことに致しやんしょう」
ここで、二人の意見が二つに分れました。一人は、そんな酔興は見たくもないから突破して前進すると言うし、一人は、こういう目論見に出くわすことは二度とない機会だから、一日や二日逗留しても見物して行きたいと言う。意見が二派に分れたが、前進論者は存外淡泊に、
「では、屑屋さん、お前はひとり残って合戦ごっこを見物して行きな、わっしゃあ一人で、一足お先に行くから」