Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.467 caratteri · 168 schermate
俄然として醒めて、そうして声のする方を見ると、今し道庵が、二人の雲助のために無理無態に駕籠の中に押込まれて、担ぎ去られる瞬間でしたから、すっくと熊を抛擲して立ち上りました。
しかし、この際、米友の責任感としては、前後の事情を忘却することを許しません。わが師と頼む道庵先生が、またしてもの九死一生の危急を瞬時も猶予すべきではないが、同時に、この動物をこのままにして置いてはいけないということの、民衆的警戒性が閃きました。
なぜならば、たとえ子供とはいえ、猛獣の部類である。日本に棲む動物としては、これより以上の猛獣は無い。その子熊をこのままにして馳せつけた日には、後患のほどが思いやられる。現にただ出現したことだけによって、先日のあの講演会の席の混乱はどうです。あの時はあれだけで済んだものの、まだこいつは、躾が足りないから、人の出ようによってはいかなる猛勇ぶりを発揮するか知れたものではない。子供の二人や三人を引裂くのは朝飯前の手並であり、まかり間違えば、人畜に夥しい被害を与えないとも限らないのだ。
先生の危急は危急として、それに赴くためにはまず、この駄々ッ子から処分してかからねばならぬ。