Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 86.467 caratteri · 168 schermate
そこで、美少年からこういって水を向けられてみると、ついムラムラと、
「いい預り手がありさえすりゃなあ」
と、歎息のように答えてしまいました。そうすると、岡崎藩の美少年は呑込み顔に、
「そりゃ、あるとも」
「ある!」
米友はいささか頭を上げて眼を円くして、
「あるったって、香具師じゃいけねえぜ」
「そんな者じゃない」
「だって、お前、馬なら荷物を運ばせたりなんぞして、駄賃をとって、暮しのたそくにするということもあるが、熊はお前、稼ぎをしねえから、飼ったところで食いつぶしだけのもんだぜ。だからお前、やにっこい身上じゃあ、熊あ一匹飼いきれねえよ」
「そりゃ、そうだ」
「それからお前、子供だといったからって、熊は熊だぜ、犬や猫たあ違うんだからな、厳重な檻を拵えてやらなけりゃならねえ、それには家屋敷も広くなけりゃならねえんだ――」
「君の言う、そのすべての条件に叶った飼主――預り主があるのだ、わしに任せてくれないか、で、また必要の時は、いつでも君に返してあげるようにする」
「そう誂向きのところがあればだがなあ」
米友が、まだ半信半疑でいるところへ、岡崎藩の美少年は、次のように事実を証明して、米友の信用に訴えました。