Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate
それからお米が実ってしまったあとでは、藁というものになって、そうして、打たれたり、叩かれたりして、またいろいろ人間のためになって下さる。俵というものになって、今まで守り育てて、蔭になり、日向になって成長させた自分の子供も同様なお米を大切に包んで守ります。生きている間には、骨となり、身となって育て上げた自分の子供同様のお米を、死んでからは、皮となって守るのがあの藁なんでございます。すべて天地の親様の慈悲というものが、すべてこれなんでございますね。それからまたやっぱり、打たれたり、叩かれたりして、ついにはこうして草鞋とまでなって、重たい人間の身体や、牛馬の身体までも載せて、旅をさせたり、働きをさせたりして下さる――草鞋様は有難い、勿体ない」
与八は、ここまで言いかけると、大粒の涙をぽろぽろとこぼしてしまいました。
同時に聞いていたお婆さんが、
「うーん」
と深く唸り出して、いきなり背中を流している与八の手を外して突立ってしまいました。
八十七
お婆さんが、不意に突立ち上ったものですから、与八が呆れていると、早くもお婆さんは与八の後ろへ廻ってしまい、