Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate
と兵馬が言いました。
「でも、わたしだけが、かりにもお蒲団の中に横になっていて、あなたに、お手水へ連れて行って頂戴のなんのと言ったり、火を焚いていただいたり……」
「やむを得ない」
「ですから、わたし、もう起きちゃいますわ。起きて、あなたと一緒に、その囲炉裏の傍でお話をしましょう」
「かえって寒いよ――眠れなければそのままで、話をし給え、拙者がここで、聞き手になって上げる」
「では、このままで、もう少し失礼させていただきましょう」
「何か話をしてくれ給え」
「人の悪口を言いましょうか」
「誰の」
「そうですね――誰がいいでしょう」
「相手を考えて悪口をいう奴もないもんだ」
「仏頂寺の悪口を言ってやりましょうか」
「あれはよせ、あれは見かけほど悪い男ではない」
「胡見沢の助平お代官の悪口でも言ってやりましょうか」
「殺された人の悪口などはいけない、たとえ嫌な人であろうとも、ああいうのは、悪口よりは、回向をしてやるのが本来だね」
「本当ね、ではそうそう、お蘭さんならいいでしょう、あの人なら、きっとぴんぴんして、どこかで、またいいかげんな人を相手にうじゃじゃけているに違いないわ、あんな人こそ、思いきり悪口を言ってあげた方がいい」