Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 254.021 caratteri · 495 schermate
「田山先生、ワタシノ命、助ケテ下サイ、ワタシ、オトナシク月ノ浦マデ、舟漕グデス、ワタクシノ命、アチラデ助ケテ下サイ、コレカラ舟漕イデ上ゲルデス」
と言いました。その心細い声を聞くと、田山白雲がふき出して、
「なるほど、舟のことはこいつが本職だった、本職の手を縛って置いて、柳田君に廻航の心配をさせるのも愚かな話だった、こいつを一番利用して、ここまでやって来た通りをあとへ戻させればいいのだ」
と言って、マドロスの方へ向き直って、物々しく白雲が言って聞かせることには、
「よし、では、ともかく貴様の縄だけは解いてやるから、舟を漕いでかえれ、先方へ着いての上で駒井氏の裁断だ、拙者は許すとも許さんとも言えん――とにかく、舟を漕ぐ間は縄をゆるめてやる――ゆるめてはやるが、こっちを甘く見るときかんぞ。いいか、途中で隙を見て、海へ飛び込んで逃げ出そうなどとしても駄目だぞ。いいか、この柳田君はな、なりかたちこそ小さいが、恐いものを持っているぞ、これ見ろ、この長い刀をよく見ろ、伊達に差しているのではないぞ、抜けるのだぞ、抜けば斬るのだぞ、貴様のようなでぶといえども、芋を切るように真二つにこの刀で人が斬れるのだぞ、この人のなりかたちが小さいからって呑んでかかっちゃいかんぞよ。