Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 178.374 caratteri · 345 schermate
その時の窮策でな、赤土一升を水一升で溶いてな、それを布の上に厚く敷いて、天日に曝して乾かしてから生麩の粉などを入れてな、それで団子を作って食ったものもあったぞ、それから松の枝を剥いで鯣のようにして食い出した者もあったぞ。わしも食ってみたよ。わしなんぞは腹が出来ているから、何を食っても、あんまり当りさわりということはないが、普通の人間は、たんと食えば黄疸のような顔色になって、やがて病気だ。この間も「救荒草木」という本を、わしがところへ持って来て見せた人がある。その本には、野生の草木で食えるものの種類を三十種も挙げて、その料理方などを書いてあったが、わしはああいうことはあんまり賛成をせんのだ。わしなんぞは腹が出来ている上に、口がこの通り大きいから、なにを投げ込んでもたいていは当りさわりなく消化するようなものだが、人間並みの人間は、人間並みの食物を食うがよい。なんにせよ、天照大神、神農帝以来、人間が選りに選り出して来た今日の五穀蔬菜というものは、人間の養いには最上無類のものさ。野草雑草も食って食えないことはないが、食わずに済めば食わずに済ますことだよ。