Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
知れません。
そうなっては、死んでも死にきれないではありませんか。
どうしても、わたしは一人では死ねません。生きても二重の罪に生き、死ぬにも二重の罪を犯さなければ、死ぬことさえできません。
弁信さん――
何かよい方法はないでしょうか。
せめて一方だけ生き得られるか、また一方だけ死ねるか、その方法がありましたらお教え下さいまし……
ああ、わたしとしたことが、まあ何という愚痴を書きつらねたものでしょう。こんなことはみんな変ではありませんか。いつ、誰が、わたしの妊娠を見届けたものがありますか。自分でさえその証拠があげられないものを――いやなおかみさんのは、もとよりホンの冗談であります。取越し苦労にも程のあったもの。
わたしは沼へでも遊びに行って、この気散じを致しましょう……」
十二
炉辺の閑話に蚊話が持上った時、その最後に、楽翁公の寛政改革について大いに意気を揚げ、蜀山人を罵る者がありました。
楽翁公が大いに文武を奨励して、士風堕落をもり返そうと企てられたのを、「か」ほどうるさきものはなし、「ぶんぶ」といいて夜もねられず、とは何事だ。
徳川中興以後、松平楽翁だの、水野越前だの、問題ではあるが井伊掃部だのという、名望と、手腕とを、備えた政治家が出でたればこそ、今日まで持ちこたえたのである。