Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
まあ、何だって大抵は手本の種はきまったものだ――少し数を聞いていれば、これは新しいというのは、ほとんど全く無いものだ。
しかし、撥捌きはあざやかだといってよかろう、なかなかの芸人が来ているな。
太夫は語らないで、三味だけが聞える。それは竜之助が聞いて、野崎か知らと思った瞬間もあれば、そのほかの手も連続して出て来る。何がどうしてどこへハマるのだか、竜之助にはわからなくなる。竜之助にわからないのみならず、玄人でない限りは、その弾く手と節の変りを、いちいちそうていねいに説明するわけにはゆくまいではないか。
ただ、弾き手自身は、よほど三味線そのものに興味を持っているところへ、思いがけなく、その好物を探し当てたものですから、ことに、無聊至極に苦しみきっているためでしょうから、ふるいつくように三味にくいついて、自分の知っている、有らん限りの手という手を、弾きぬいて見る気かも知れません。竜之助とても、それを聞いて悪い気持はしない。太棹は、やっぱりこのくらい離れて聞いた方がいいな、ことに、なまじいな太夫が入らないのがいい、三味線だけがいい――と、多少の好感を持つことができたのは幸いです。