Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate

Aozora Bunko

「ねえ源助様」

美濃の百姓の名は、これによって見ると、多分源助というのでしょう。

「はい、はい」

「泣く子と地頭には勝たれねえってことを知っているかね」

「知っておりますよ」

「ところで、お前さんのそのお茶屋へ売ったという娘さんは、今年いくつにおなりだえ」

「十七になりましたでございます」

「十七……いいところだね、十七姫御が旅に立つってね」

「はい、はい」

「きりょうは、どうだね」

「左様でございますね、瓜の蔓に茄子はならねえのでございますから」

「だって、お前、鳶が鷹を生むということもあるぜ」

「へえ、まあ、不具者でないのが見っけものでございますよ」

「鬼も十七、山茶も出ばなといって、不具でさえなけりゃあ、娘ざかりだから、乙なところがあるにきまってらあな」

「どういうものですか」

「どうだい、その娘さんに、これから婿を取らせなさるのかい、それとも嫁にやってもいいのかい」

「そりゃ、まだ兄弟が幾人もございますから、相当なところがあれば、片附けたいのでございますよ」

「そうか、ひとつ世話をして上げようかね」

「お頼み申します」

「江戸じゃいけねえのかい」

「お江戸なんぞへ、山出しのあれが納まるものじゃございません」