Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
「大菩薩峠が……」
「そらごらんなさい、相模の大山から、ちょっと、こっちの方、武蔵の三ツ峰山までの間に、ちょっと凹んだところが見えましょう、あれが大菩薩峠の道でなくて何でしょう」
「そんなところまで、よくお前にはわかるねえ」
「わからなくてどうしましょう、わたしは、あの道を通ったことがございますもの」
「あの道をかい、大菩薩峠の路をかい」
「ええ」
「それはいつのことだ」
「そうですねえ、まだ、あの時から五年にはなりませんよ」
「どうも不思議だ」
竜之助の頭が暗くなった時、天地もようやく暗くなりました。
その暗い中に、巡礼の笠が、はっきりと浮ぶ。その子はほがらかな声で、
「暗くなりましたねえ、帰らなければなりません。どちらの道を帰りましょうか。峰伝いに杓子ヶ岳へ参りましょうか、そうして、日本のうちで、いちばん高いところにあるという岳の湯の天然風呂へ参りましょうか。そうでなければ、小蓮華、大日ヶ岳を通って、大池へ下りましょうか、大池から蓮華温泉へ出て一晩泊りましょうか。或いはまた、真直ぐに大町まで出たものでしょうか。それとも、あなたのお好きなあの剣山まで、立山連峰の道を一息に走ってみましょうか――」