Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
ました。少なくとも一種のキ印には相違ないが、そのキ印は、キチガイのキではなく、キケン人物のキでもなく、最も愛すべき意味の畸人のキであることを、感ぜずにはおられませんでした。
ただ役人を顰蹙させるのは、この人物が、名古屋城下へ護送されることを物の数ともせず、ことに家老の平岩がどうの、成瀬がこうの、竹腰がああの、鈴木とは親類づきあいだのと、お歴々を取っつかまえて友達扱いにしていることだが、それも、秀吉や、信長を親類扱いにするほどのイカモノだから、こんな奴は早く城下へ連れて行って、体よく他国へ追放するに限ると思いました。
かくてこの一行は、まだ宵のうち、無事に再び名古屋の城下へ送り込まれました。
八
尾張名古屋の城下へ足を入れたものは、誰もおおよそこの辺に留まって、お城の金の鯱を眺めて行くのが例になっているから、その翌日の早朝に、旅の三人連れの者――うち二人は当世流行の浪士風のもの、他の一人は道中師といったような旅の者が、幅下新馬場の辻に立っていることも不思議ではありません。
ただ朝とは言いながら、時刻が少々早過ぎるのと、そのうちの背の高い方の浪士が、あまり近く濠端に進み過ぎていることと、それともう一つは、道中師風の若い奴が、従者にしてはイヤにやにさがっているのが気になります。