Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
すでに人目を避けずにやるということになれば、浦と、港と、界隈の人目を、ここへ集めるの結果になるのは当前です。
何も知らぬ浦人は、幕府から役人が来て、天下様の御用で、この引揚工事が始まるのだとばかり思うていました。
そう思うのも無理はありません、かりそめにも、これだけの工事が、一私人の力でできるはずはないのですから。もし、有力な一私人の力でやるならば、官辺の十分なる諒解を得た後でなければ、かかれないはずです。
この点において、駒井甚三郎の準備に、抜かるところは無いか?
それがあった日には、工事半ばで、たとえ目的の機関を半分まで引揚げたところで、また陸上まで辛うじて持ち上げたところで、官憲の手に没収されてしまうにきまっている。
獲物を没収されるだけならいいが、今時、こんな無謀な工事をやり出す御当人その者の、身の上があぶないではないか――
駒井ほどの男が、あらかじめ、その辺の如才がないということはあるまい、ここを管轄するところの領主とか、代官とかに、相当の諒解を得た後でなければ、これはやれまい。
果して、工事に着手すると共に、海岸は町の立ったような人出になり、物売店まで盛んに出張する有様となったけれど、不思議にも、この土地の領主、或いは支配者の手から、なんらの故障も出る様子がありません。