Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate

Aozora Bunko

木口が床柱を背負うと、安直がその次に居流れ、そこへまた例の御定連が程よく相並ぶと、やがて次から次、この界隈でも無職渡世と見えるのが馳せ集まって、いずれも膝っ小僧を並べて、長脇差を引きつけ、あんまり睨みの利かない眼をどんぐりさせながら、精々凄味を作っている。

土間を見ると大根おろし、掻きおろしが十三樽。

「古川の――」

と安直が、らっきょう頭をゆらりと一つ振り立てると、

「はい、安直兄い、何ぞ御用で……」

としゃしゃり出たのが、古川の英次という三下奴です。そうすると親分の側にいたあだ名をダニの丈次という三下奴が、

「てめえ、なかなか近ごろの働きがいいで、木口親分のお覚えがめでてえ、じゃによってお余りを一皿振舞っておくんなさるから、有難くいたでえて、三べん廻ってそこで食いな」

と言うと、古川の英次が、ペコペコと頭を下げて、

「兄い、有難え、可愛がってやっておくんなせえ、じゃあ、遠慮なしにいただきやすぜ」

と言って、古川の英次という三下奴が、木口親分から廻って来た食い残しのライスカレーみたような一皿を、ダニの丈次の手を通して押しいただき、ガツガツと咽喉を鳴らして、食いはじめました。