Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate
いつのまに、どうして気がついたろうと、お銀様が不思議がって、その頬かむりを取った面を見ると、これはこの頃中、よく自分の方の建築工事に手伝いに来ている兵作という朴訥な男でありました。
「兵作さんでしたね」
「はいはい」
「何ですか、おとむらいですか」
「はい、どうも、よんどころなく、この方を頼まれたものでございますから」
「村の方ですか」
「いいえ、はい、その……」
兵作の返事が、しどろもどろになるのは、何か特別に意味がありそうです。
「どうしたのです」
お銀様もしつこくそれをたずねてみる気になりました。
「どうも、誰も頼まれて上げるものがございませんから、つい……わっしにおっかぶせられてしまいました」
「それは、どうして」
お銀様は、不承不承な兵作の態度を、合点のゆかないものだと思いました。
六十三
なぜならば、誰も好んで墓場の「穴掘り」をやりたがるものはなかろうけれど、それを職業とする者のない田舎では、当然村人が代り番にそのおつとめをすることになっている。当番に当れば免れ難いことになっているのを例とする。そこで、これは自治体としても、隣人同士としても、必然の義務になっているのだから、特に志願したり、強制したりする必要のない如く、当番がめぐり来れば、甘んじて奉仕しなければならないはずになっているのです。