Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate

Aozora Bunko

ならんか、その講釈をして聞かせろ」

「むずかしいことを言うなよ、いま死ぬくらいなら、もっと早く相当死場所もあったろうじゃないか、ここまで来たんだから、もう少し延ばして、相当準備をととのえてからにしちゃあどうだ、相当の準備期間を……」

「生きて行くには相当の準備もいるだろうが、死ぬに準備は要らない、出たところ勝負で結構」

「だって、そりゃ、あんまりあっけないこった、せめて――明日まで延ばしてくれよ、明日まで……明日になると、また何か風向きが変らぬとも限らん。仏頂寺、貴様は今、不意に死神にとりつかれたんだ」

「は、は、は、死神にとりつかれたんじゃない、死神を出し抜いてやるのだ、死神という奴は、いつも人を出し抜いて狼狽さすから、今日はひとつ、仏頂寺が先手を打って死神を狼狽させてやるのだ――は、は、は、丸山、そういうお前の面に死神がのりうつっているよ」

「冗談いうない、冗談いうない、おりゃまだ死ぬのはいやだよ」

「だから、生きて、介錯を頼むとは言わない、仏頂寺の最期を、おとなしく、ちゃんと見届けていてもらいたいのだ。さあ、もう覚悟はきまった、放せ、放せ、離れていろやい、丸山勇仙――」