Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate
「それもそうだ、では、もう一ぺん引返してみよう、ついそこの橋詰の柳の木の下だよ」
二人は、二三歩あとへ引返した。ほんの踵をめぐらさずに、振り返れば済むだけの距離でしたが、振り返って見ると、もう、それらしい人はいずれにも見えない。いつのまにか消えてなくなっている。これより先、田中新兵衛の姿はもはや消えてなくなってしまっている。消えてなくなったのは、山崎譲と、田中新兵衛と、机竜之助だけではない、斎藤一もいつしか、橋上橋畔から姿を消してしまって、橋の真中から再び歩を踏み直しているのは伊東甲子太郎ひとりだけです。この男だけが例の酔歩蹣跚として、全く、いい心持で、踊るが如くに踏んでいるその足許だけは変らない。
四十九
こうして、橋上を闊歩して戻る伊東甲子太郎の胸中は得意を以て満ちておりました。
まず第一は、新撰組との絶縁が円満に通過したことです。新撰組を脱するには死を以てしなければならないのが、無事に解決したということに彼は大きな満足を感じていました。
第二には、これによって幕府方と縁を断って、勤王方の一枚看板を掲げることができたというものである。