Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠19

中里 介山

Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate

Aozora Bunko

弁信法師は小賢しく小膝を押進ませました。

十一

お銀様は、それを悪く謝絶をしませんでした。かえって、快く、むしろ弁信にも渡りをつけて置いてみたいような気持で、

「父は第一に、有野の藤原の家のあとをどうするかということを、わたしに責めました、あの家の血統といっては現在わたし一人、そのわたしが、こんなような人間ですから、家の存続ということが、父の死後までの関心第一である限り、その相談――ではない、詰責なのです、その唯一の血筋でありながら、家をも親をも顧みない私というものを責めるのは、責めるのが本来で、責めらるるが当然です、けれども、責められたからとて、叱られたからとて、今更どうにもなる私ではないということを、父も知っている、わたしも知っている、そこで第二段の条件になりました」

「と申しますると?」

「つまり、血統唯一の本筋である私というものが、家督の権利を抛棄する以上は、他から養子をしても異存はあるまいな、ということでありました」

「それも道理でございます」

「無論、わたくしに異存のありようはずはございません、宜しきようにと、あっさり返事を致しました、そうしますると、では、その養子に就いてお前に何か希望条件があるかと、父がたずねましたから、いいえ、希望などは更にござりませぬ、そんなのがあるくらいなら