Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate
ねえ、勝様と小栗様と、どちらがえらいのですか、それを聞かせて頂戴よう」
「勝がエライか、小栗がエライか、おれはそんなことは知らん、だが、旗本の地位からいうと、二人は比較にならん、小栗は東照権現以来の名家だが、勝というのはドコの馬の骨か、このごろになって漸く名が出たばっかりなんだ」
「お家柄は別としましてね、人物はどちらが上なんです」
「そりゃ、わからん、小栗は名家の末だからといって、当人が馬鹿では今の役はつとまるまいし、勝はまた無名のところから成り上ったくらいだから、相当の手腕がある奴だろう」
「同じお旗本のうちでも、その小栗様と、勝様とが、合わないんですってね、小栗様は徳川家を立てようとなさるし、勝様は薩摩と組んで、徳川家をつぶそうとしておいでなさるんですってね」
「そんなことがあるものか、小栗でなくったって、誰だって、旗本で徳川家を立てようとしない奴があるか、勝が薩摩と組んで徳川を潰すなんぞと、誰がお前に言った」
「誰いうとなく、そういった噂が聞えていますのよ、勝は奸物ですって」
「勝は奸物? 鰹節は乾物という洒落だろう、勝だってなんだって、徳川家の禄を食みながら、徳川家の不為をはかる奴なんぞがあろうはずはないが、そこは時勢だ、傾き切った屋台骨を踏まえている身になってみると、いろいろの誹謗が出るのはやむを得まい、