Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate
或いはまた、兵馬に米友を突くの心なしと見て取って、ワザと後れているのではあるまいか。
しかしながら米友は脂汗を流して、いよいよ追い詰められる。
この間がなかなか長い、見物は静まり返って手に汗を握る。
兵馬は追い詰め、米友は突き詰められて、とうとう前の大榎のところまで来てしまいました。大榎を背中にして米友はこれより後ろへは一歩も退くことはできぬ。兵馬が前の調子で進んで行けば、米友は勢いこの大榎の幹へ串刺しに縫いつけられる。
米友の五体は茹で上げたように真赤になる、筋肉がピリピリと動き出した。ムクもまたその傍まで来て、兵馬を睨んで唸っている。絶体絶命と見えた時、
「エヤア」
なんとも名状すべからざる奇声を立てて米友の竿は兵馬の面上に向って飛び出した。と思うと、竿は米友の手から離れて矢車のように宙天に飛び上る。
「エエしまった!」
米友の突き出す槍を兵馬は下からすくうて撥ね返してしまったらしい。米友の竿を撥ね返した兵馬は、その槍で直接附け入って咽喉元をグサと貫く手順であったが、それがそういかないで、槍を手元に引いてしまいました。
大榎に串刺しに縫いつけらるべきはずの米友がそこにはいない。