Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
ともかく相当の心得ある博徒と見えて、切口上で賭博打の言葉手形を本文通り振出したから、がんりきの百蔵もいよいよ面食いました。百蔵とても、こうして無宿渡世のならず者だから、その道の挨拶ぐらいを心得ていないはずはないが、この畑道の真中で、だしぬけにこんな挨拶を受けようとは思いもよらないことです。
「まあ、待っておくんなさい」
ことがあんまり突然だから、がんりきも改まって同様の挨拶で返答をすることができません。
「御賢察の通りしがない者でござんす、後日にお見知り置かれ、行末万端ごじゅっこんに願います。承りますれば親分様には……」
こちらは面食っているのに、先方はいよいよ澄まし返って、賭博打の言葉手形を正式に振出して来るのだから堪らない。第一、自分が、がんりきの百蔵なるものだということを、この遊び人がどこから聞いて来たろう。様子ありげにここに待伏せて、わざわざ名乗りかけようとするのが、気味が悪いと言えば甚だ悪い。ところがその遊び人は遠慮なく喋り立て、
「親分様には、これより江戸表へおいでなさんして、お仕事をなさるそうに承りましたが、手前、しがなき者でござんすが、お手下にお使い下さいますれば有難い仕合せにござんす。