Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
七
在銘のものか、ただしは無銘か」
「古刀のパリパリで、たしかやすつなと言っていましたよ」
「やすつな? やすつなもいろいろあるからな、出羽にもあれば、下坂にもあるし、薩摩にも、江戸にもあるんだ、出来のいいのもあるが、そんなに大したものじゃなかろう」
「そんなんじゃございません、因州鳥取あたりにそのやすつなというのはございませんかね」
「因州鳥取にやすつなという刀鍛冶は聞かねえが……そうそう伯耆の国に安綱があるが、こりゃあ別物だ」
「それそれ、その伯耆の安綱でございますよ」
七兵衛がこういうと、山崎譲は、
「ふふん」
と鼻の先であしらい、
「伯耆の安綱といえば古刀中の古刀で、大同年間の人だ、名刀鬼丸を鍛えた刀鍛冶の神様と言われる大名人だ、伯耆の安綱がそんなにザラにあって堪るものかい」
七
山崎は、テンで七兵衛のいうことを受附けなかったけれど、七兵衛は確信あるものの如く、
「論より証拠、その品を持って来てお目にかけましょう」
と言って、甲府城の大手の前で山崎と別れました。山崎に別れた七兵衛は、あれから一直線に甲府の市中を東に走って、まもなく酒折村まで来ると、そこで本街道を曲って入り込んだのが、酒折の宮であります。