Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate
たとえ、一時とは言いながら、血のように紅く見え出してきたのが不思議です。
とはいえ、それは都大路で見る時のように、多くの人が人だかりして指さし騒ぐのではない。この小高原のあたりでは、もうすでに寝静まり、月見寺の庭には、こうしてただ二人だけが相対しているのみで、しかも、その二人ともに眼がつぶれているのですから、月が紅くなろうとも、青くなろうとも、あえて驚く人ではありません。
しかし、月の紅く見えたのはホンの一時、あれと言っている間に、もとの通りの冷々然たる白い光を静かに投げて、地上は水を流したようです。
机竜之助の刀を突きつけてジリジリと詰め寄るのは、非常に悠長なもので、名人の碁客が一石をおろすほどの静粛と、時間とを置いて、弁信法師に迫っては行くが、まだたしかに両者の距離は三間からあります。盲目となって以来、この男の刀の構えぶりが、一層静かになってきました。刀を以て敵を斬るよりは、刀をふせて敵を吸い寄せるの手段かに見えます。思うに、盲目となって以来、幾多の人を斬った手段が皆これでしょう。刀を構えると、全身の殺気が電流の如く、その刀に流れ寄って来るのであります。