Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate
「それは昔のことだ、今じゃあそんなことまで考えちゃあいねえよ」
「嘘です、友さんは憎みはじめたら、良い人でも、悪い人でも、終いまで憎んでしまうのですから、わたしは悲しい。ですけれども今はそんな話はよしましょう、間の山にいた時のお友達の昔に返って、友さんにわたしはお頼みしておきたいことがあるのよ……」
お君は、やっとこれだけのことをいうと、すっかり疲れてしまって、咽喉もかわくし、唇の色まで変っています。
「お君さん、お薬を上げましょうか」
「どうも済みません」
お松の手で咽喉をしめしてもらったお君は、再び言葉をつぐ元気がないと見えて、目をつぶったままで微かに呼吸を引いています。
二人も、その安静を妨げない方がよいと思って、黙って、お君の寝顔をながめているだけです。
「友さん……」
暫くして呼んだお君の声は、夢の中から出たようで、その眼は開いているのではありません。
「お君さん……」
と米友の代りにお松が返事をしたけれど、お君の呼んだのは囈言でありました。
二人は、なおその寝顔をじっと見ていると、お君の額にありありと、苦痛の色が現われて、
「あ!」
「お君さん」
お松がその背中へ手を当てると、