Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate
本尊の油の減りかげんが著しいので、早くも番僧の問題となった。これは必定、狐狸のいたずらに紛れもない、以後の見せしめに懲らしてくれんずと、ある夜更けて、二三の番僧が、棒を構えてこの廊下に待受けていた。今宵も例によって人定まるを待ち、本尊の油を盗んで、この廊下を戻る篤学の雛僧。それとは知らぬ番僧どもは、有無もいわさず、叩き伏せ叩きのめしてしまうと、脆くも敢なき最期を遂げた。年経る狐狸の類にやあらん、正体見届けんと燈をさしつけて見ればこれは意外、日頃、同学の間に誉れ高き篤学の雛僧であったので、下手人らは青くなって怖れ、かつ哀しんだけれども、もう如何ともする由がない。その後、この廊下には雛僧のこぼした油の痕が、拭うても拭うても生々しく、その油に辷って倒れたほどの人が、やがて死ぬ。幾多の人命がそうして、油のために奪われたので、寺では怖れて、廊下をこぼって石段に換えてしまった。その石段を油坂というのであって、ここに住むほどの人で、その因縁を知らぬというはないはず。おぞましくも今、門番の又六がその因縁つきの油坂で転んだという。時も時で、主膳はいやな気持がして、またいらいらとしてきました。