Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate
物を問いかけてみて、この少年が聾であることを知り、筆談によって、その名の「金椎」であることを知り、なお筆談を進めて行って、ウイリアム先生というのから受洗した耶蘇の信者であることを知り、本来の支那語と、多少の英語と日本語とを解することを知り、それを奇とするの念から、大六に請うて貰い受け、自分の助手として使っているわけです。
駒井と同居することになって後のこの少年の挙動は、船の時と同じことで、命ぜられた仕事の合間には、手ずれきった一巻の福音書を離すことなく、繰り返し繰り返ししている。日本の武士が刀剣に愛着すると同じように、この一巻の福音書に打込んでいる少年の挙動を、駒井は笑いながら見ていました。
「私が耶蘇になったといって、私を憎んで殺そうとしましたから、私、海を泳いで日本の船へ逃げ込んで、ようやく助かりました、その時、海の水で本がこの通りいたんでしまいました」
手ずれきった革表紙を繙いて、頁のしみだらけになったところを駒井に見せて金椎が説明する。
明けても暮れても一巻の福音書にうちこんでいる体を見て、駒井はそぞろに微笑を禁ずることができなかったけれども、その微笑は冷笑ではありません。