Classici giapponesi con furigana
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ぐじんのどく
大雷雨夜の殺人 他8編
小酒井 不木
Leggi 大雷雨夜の殺人 他8編 (ぐじんのどく) di 小酒井 不木 (こざかいふぼく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.456 caratteri · 55 schermate
あるいは未亡人に無断で恋人を作ったのが気に入らなかったのか、あるいはデパートの店員を嫁にするということが不服であったのか、あるいはまた、信用していた兄まで弟と同じようなことをするということに腹を立てたのか、もし、その女を家に引き入れるなら、わたしときよ子とは別居する。そうして、家督はきよ子に養子を迎えて、その男に譲ると宣告したのだそうであります。
これを聞いて、健吉くんは奈落の底へ突き落とされたように驚きかつ悲しみました。きよ子さんの話によると、兄さんはそれ以後、まるで別人のようになったのだそうです。たえず考え込んでいて、母親にも妹にもろくに口も利かなかったそうです。ときにはまるで精神病者のようにぶつぶつ独り言を言うこともあったそうです。
すると二十三日に、未亡人に奇怪な病気が起こりました。M呉服店では七月が決算期で、会計係は七月二十一日から三十一日まで、一日交替で宿直をして事務を整理する習慣になっております。健吉くんは七月二十一日が宿直の晩で、二十二日に帰宅し、二十三日の朝出かけてその晩宿直し、二十四日に帰宅して、二十五日の朝出勤するという有様でしたが、不思議にも未亡人の病気は健吉くんの休みの日に起こらないで、宿直の日の、ことに健吉くんが出かけて二時間ほど過ぎたころに起こったのであります。