Classici giapponesi con furigana
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てんぐいわのさつじんま
天狗岩の殺人魔
山本 周五郎
Leggi 天狗岩の殺人魔 (てんぐいわのさつじんま) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8872 caratteri · 18 schermate
ふふんと笑いながら郵便局へ入った。
小為替を金にして外へ出ると、通りが妙にざわついている。消防組や青年団の人たちが、青竹や樫棒を持ってがやがやと物々しく往来しているのだ。――祐吉は青年団の一人を捉えて、
「どうしたんです。何かあったんですか」と訊いた。
「ええ、大倉山の方へ殺人鬼が逃込んだので、これから山狩りを始めるところです」
「殺人鬼、それは本当かい君?」
「丘の平野さんの甥で種田京太郎という人が浜のホテルにいるんです。その人が慥に見たと警察へ訴えたのだそうです。――種田さんという人は、栗林の中で殺人鬼が源助を殺している現場を見たのですから間違いはないでしょう」
「種田は何処にいるんです?」
「猟銃を取りに平野さんのお屋敷へ行きました」
へえと思った。あの君子が猟銃を取りに行って、この連中と一緒に山狩りをやろうというのかしらん。――そいつは意外だ、そんな元気のある奴とは知らなかった。
「じゃア僕は伯父さんの拳銃を借りよう」
面白くなって来たぞと、祐吉は会釈もそこそこに走りだした。
栗林をぬけて行く近道を、足も宙に走りつづけて、横の通用口から裏庭へ入った祐吉、ばったり下男の銀作に会ったので、