Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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てんま

天馬

金 史良

Leggi 天馬 (てんま) di 金 史良 (きむさりゃん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.407 caratteri · 70 schermate

Aozora Bunko

と狂人のように叫んだ。

けれど半時間あまりも歩いて師範学校前辺りまでやって来たかと思うと、ふと何かに取り憑かれたように右に折れて暗い小路の方へはいって行った。泥が靴にはねつき靴は水を蹴る。その中に雨は本降りになり出した。路地をばたばた走っていた人々は驚いて立ち止り、振り返って見て首を振った。彼はどこまでもどこまでも小路の続く限り、無我夢中に左へ曲ったり右へ抜けたりしつつ縫い歩いて行くのだ。今自分は寺を捜して行くんだと、ちりぢりにほぐされた神経の一つが遠い所でのように囁く。その小路をしまいまで登りつめれば妙光寺になると思われているのだった。再びあの新町裏小路の蜘蛛の巣のような迷路にはいっていたのである。玄竜の幻覚においては、それはポプラの亭々として立つ広い並木路のように見える。泥だらけの下水は綺麗に水の澄んだ小川の流れのように思われる。そこでは盛んに蛙が口をそろえてぐわっぐわっと鳴き騒いでいるような耳を聾するばかりの幻聴を聞いた。その上風がひゅうひゅうと吹き荒んでポプラの枝がへし折れそうに見える。もはや彼の足は躓いたりのめったり、水溜りにあやまって落ち込んだりしていた。