Classici giapponesi con furigana
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おんなのさかなうり
女の魚売り
小川 未明
Leggi 女の魚売り (おんなのさかなうり) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 3886 caratteri · 8 schermate
」と、この家の主人は聞きました。
「新しいにも、なんにも、もうすこし前まで、かごの中で、ぴんぴんはねていたのです。」と、女は、主人の顔を見上げて答えました。
「なに、昨日捕れたのだろう。」と、主人は冷笑いながらいいました。すると、女は、ほおをすこし赤くしながら、
「まだ、生きています。」と答えました。
主人は、じっと、かごの中のたいをながめていました。ほんとうに、たいのうろこは、一つ一つ、紅い貝がらのように、ぬれて光っています。目は、真っ黒に、なんでも見えるように澄んでいました。
「なにっ、生きているって。こんなに、じっとして動かないものが、生きているはずがない。死んでいるものを、生きているなんてうそをつくな。」と、主人はいいました。
「ほんとうに、海から、上がったばかりなのですから、どうか買ってください。」
「こんな古い魚は、うんと安くまければ買ってやるが、それでなければいらない。」と、主人はいいました。
「まだ、これで生きています。海の水に入れば、泳いではねます。どうかそういわないで買ってください。」
「もし、この魚が生きていたら、みんな買ってやる。もし、この魚が死んでいたら、みんなおれに、ただでくれるか。