Classici giapponesi con furigana
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おんなごころのつよければ
女心の強ければ
豊島 与志雄
Leggi 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.011 caratteri · 94 schermate
ともすると、千代乃を愛してるのか憎んでるのか、分らなくなることもあった。
そして最後に、思いがけないものにぶつかった。
朝の陽差しが煙るように陰り、さーっと細い雨がきて、それが暫く降り続き、また急に陽が照ってきた。その雨脚や陽脚を、長谷川は二階から眺めていたが、ふと、庭の片隅に眼がとまった。自然石が配置されてる石南花の茂みの中に、鳥らしいものがひそんでいる。鶏か鳶か鷹か、とにかく大きなやつで、地面に頭を突っ込むようにしている。それが、いつまでもじっと動かない。何かを食おうとしているのであろうか。何かに捕えられているのであろうか。身動きをしない。
長谷川は急いで降りてゆき、玄関の下駄をつっかけて、見に行ってみた。側で見ると、思ったほど大きくはなく、普通の山鳩で、頭をぐったり地面に押しつけ、横倒しになっている。死んでるのだ。褐色の羽子に雨滴がたまっている。
その山鳩の足先に、長谷川は手を差し伸べた。濡れた死体は硬ばっていて、ぶらさげても、びくともしなかった。ぶらさげて、さてどうしようかと、長谷川は迷った。
「山鳩のようですね。」
縁側から声がした。頭髪を五分刈りにした男がそこに立っていた。