Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

おんなごころのつよければ

女心の強ければ

豊島 与志雄

Leggi 女心の強ければ (おんなごころのつよければ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.011 caratteri · 94 schermate

Aozora Bunko

あなたがだめなら、わたし一人で行くわ。」

駄々をこねるというよりは、無理強いなのである。然し長谷川には、それが心に甘く泌みた。

「行ってもいいけれど、どこといって、僕は知った場所がないし……湯ヶ原にしましょうか。」

「いや、あすこはもういやよ。ほかのところ、どこでもいいわ。」

考えてるうちに、長谷川はふと思い出した。江戸川べりに、石山がなんどか原稿書きに行った家があり、鄙びて静かで小綺麗だと聞かされていた。果してどんな所か、行ってみなければ分らないが、とにかくそこを持ち出してみると、彼女はすぐ賛成した。

「そこへ、これから行きましょう。」

「これからって、僕はいきなり飛んで来たんだから、研究所にもちょっと顔を出しておかなければならないし、仕度をしに家へもちょっと寄らなければならないし……。」

「あら、わたしだって、このままではどうにもならないわ。」

三時にお茶の水駅の東口で待ち合せることにきめた。喫茶店を出るとすぐ横の化粧品店で買物をする千代乃と別れて、長谷川はタクシーを拾った。忙しかった。研究所から自宅へ、それからお茶の水駅へと、駆け巡った。

方向が違った感じである。