Classici giapponesi con furigana
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こうい
好意
豊島 与志雄
Leggi 好意 (こうい) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.059 caratteri · 40 schermate
ただ、君から立派な作品が生れるように祈ってると、僕はあの時云っておいた筈だし、其後だって、僕が気にしてたのはただ河野君の芸術だけだった。それなのに、金のことは不愉快だから敏子にまでも隠しておいたのに、こんどのことで、僕は美事に裏切られてしまったような気がする。八百円余った金があって、虚心平気で返しに来てくれたのなら、僕も何とも思やしない。然し、苦しい中を無理算段して、僕の生きてるうちに返さなければ永久に機会を逸する、とそういう気持でされたんでは、僕だって面白くないじゃないか。僕は河野君からそれほど敵愾心を持たれることをした覚えはない。考えて見ると、昔河野君が今の細君と恋し合って同棲しようとした時、断然反対したことはある。また河野君の作品について、不満な点を指摘したことはある。然し河野君が僕の言葉なんか無視して、細君と同棲して落付いた生活にはいったり、自分の信ずる手法で製作を続けていったりするのを見て、僕は却って心嬉しく思ったものだ。それを河野君はよく知っててくれる筈だ。僕はなまじっか財産を持ったり、また肺病にとっつかれたりして、何一つまとまった仕事を為し得ないで、空疎な生活を送っているので、河野君が一本調子の途をぐんぐん歩いてることを、友人として非常に力強く思ったものだ。