Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こうい

好意

豊島 与志雄

Leggi 好意 (こうい) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 20.059 caratteri · 40 schermate

Aozora Bunko

皆が同じ調子で、僕の容態を多少よいと思ったり悪いと思ったりする。まあ大体は医者の言葉が重きをなすのだろうが、必ずしもそうばかりではなく、誰が思い初めるともなく、誰が云い出すともなく、周囲の者達が一様に、今日は少しいいなとか、今日は少し悪いなとか、そういった調子になるんだ。それを見てると、僕は自分の容態の晴雨計をでも見るような気がしてくる。所が不思議なのは、同じように高低するその沢山の晴雨計と僕自身の気分とが、どうも調和の取れないことが多い。僕が今日は気分がいいと感じてる時でも、皆は一様に僕の容態が悪いと思ってることがある。何だかこう、中心の歯車と周囲の多くの歯車とが、うまく喰い合わないといった感じだね。そういう時僕は非常に淋しくなったり苛ら苛らしたりしてくる。昨日も丁度そうだった。僕は大変気分がよいと感じてるのに、皆は僕の容態が大変悪いと思ってるのだ。そしてまた繰返して入院を勧めるんだ。僕はそれを頑として拒絶してやった。病院のあの四角な真白な室は、想像しただけでも牢獄のような気がするじゃないか。家にいればこそ、多少の我儘も云えるし、自由も利くし、いろんな空想や追憶の頼りになるものも多いし、まあ頭の中の風通しが出来るというものだ。