Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate

Aozora Bunko

蔦ちゃんが、手を突込んだ糠味噌なんざ、打棄るのは惜いから、車屋の媽々に遣りさ。お仏壇は、蔦ちゃんが人手にゃ渡さねえ、と云うから、私は引背負って、一度内へ帰ったがね、何だって、お前さん、女人禁制で、蔦ちゃんに、采を掉せねえで、城を明渡すんだから、煩かしいや。長火鉢の引出しから、紙にくるんだ、お前さん、仕つけ糸の、抜屑を丹念に引丸めたのが出たのにゃ、お源坊が泣出した。こんなに御新造さんが気をつけてなすったお世帯だのにッて、へん、遣ってやあがら。

ええ、飲みましたとも。鉄砲巻は山に積むし、近所の肴屋から、鰹はござってら、鮪の活の可いやつを目利して、一土手提げて来て、私が切味をお目にかけたね。素敵な切味、一分だめしだ。転がすと、一が出ようというやつを親指でなめずりながら、酒は鉢前で、焚火で、煮燗だ。

さあ、飲めってえ、と、三人で遣りかけましたが、景気づいたから手明きの挽子どもを在りったけ呼で来た。薄暗い台所を覗く奴あ、音羽から来る八百屋だって。こっちへ上れ。豆腐イもお馴染だろう。彼奴背負引け。やあ、酒屋の小僧か、き様喇叭節を唄え。面白え、となった処へ、近所の挨拶を済して、帰って来た、お源坊がお前さん、一枚着換えて、お化粧をしていたろうじゃありませんか。