Classici giapponesi con furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate
嘘にもほんとうにも、児があらあ、児が。ああ、」
また一口がぶりと遣って、はりはりを噛んだ歯をすすって、
「ねえ、大勢小児がありましょう。」
「南町の学士先生もその一人、何でも兄弟は大勢ある。八九人かも知れないよ、いや、ほんとうなら驚いたな。」
「おお、待ちねえ、その先生は幾歳だね。」
「六か、七だ。」
「二十とだね、するとその上か、それとも下かね。どっち道その人じゃねえ。何でも馬丁の因果のたねは婦人なんだ。いずれ縁附いちゃいるだろうが、これほど確な事はねえ。私ア特別で心得てるんで、誰も知っちゃいますめえよ。知らぬは亭主ばかりなりじゃねえんだから、御存じは魚屋惣助(本名)ばかりなりだ。
はははは、下郎は口のさがねえもんだ。」
ぐいと唇を撫でた手で、ポカリと茶碗の蓋をした。
「危え、危え、冷かしに行くどころじゃねえ。鰒汁とこいつだけは、命がけでも留められねえんだから、あの人のお酌でも頂き兼ねねえ。軍医の奥さんにお手のもので、毒薬装られちゃ大変だ。だが、何だ、旦那も知らねえ顔でいておくんねえ、とかく町内に事なかれだからね。」
「ああ、お前ももうおいででない。」
「行くもんか、行けったってお断りだ。