Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おんなけいず

婦系図

泉 鏡花

Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate

Aozora Bunko

」

小芳が(まあ。)と云う体で呆れると、お蔦は寂しそうな笑を見せて、

「お嬢さん、その貴嬢、面白いことが無いんですもの、」と勢のない呼吸をする。

「主税さんに逢えば可いでしょう。」

「え、」

「貴女、逢いたいでしょう。」

二人が黙って瞻っても、お妙は目まじろぎもしないで、

「私だって逢いたくってよ。静岡へ行ってから、全く一年になるんですもの、随分だと思うわ、手紙も寄越さないんですもの。私は、あんまりだと思ってよ。

絵のお清書をする時、硯を洗ってくれて、そしてその晩別れたのは、ちょうど今月じゃありませんか。その時の杜若なんざ、もう私、嬰児が描いたように思うんですよ。随分しばらくなんですもの、私だって逢いたいわ。」

と見る見る瞳にうるみを持ったが、活々した顔は撓まず、声も凜々と冴えた。

「それですから、貴女も逢いたかろうと思ってねえ。実は私相談に来たの。もっと早くから、来よう、来ようと思ったんだけれど、極が悪いしねえ、それに私見たようなものには逢って下さらないでしょうと思って、学校の帰りに幾度も九段まで来て止したの。

それでも、あの、築地から来るお友達に、この辺の事を聞いて置いて、九段から、電車に乗るのは分ったの。