Classici giapponesi con furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate
」
「空いてる! こう、たった今座敷はねえ、おあいにくだと云ったじゃねえか。気障は言わねえ、気障な事は云わねえから、黙って早く燗けて来ねえよ。」
いいがかりに止むを得ず、厭な顔して、
「じゃ、御酒を上るだけになすって下さいよ、お肴は?」
「肴は己が盤台にあら。竹の皮に包んでな、斑鮭の鎌ン処があるから、そいつを焼いて持って来ねえ。蔦ちゃんが好だったんだが、この節じゃ何にも食わねえや、折角残して帰っても今日も食うめえ。」
と独言になって、ぐったりして、
「媽々に遣るんじゃ張合が無え。焼いて来ねえ、焼いて来ねえ。」
女中は、気違かと危んで、怪訝な顔をしたが、試みに、
「そして綱次さんを掛けるんですか。」
「うんや、今度はこっちがおあいにくだ。ちっとも馴染でも情婦でもねえ。口説きように因っちゃ出来ねえ事もあるめえと思うのよ。もっとも惚れてるにゃ惚れてるんだ。待ちねえ、隣の室で口説いてら、しかも二人がかりだ。」
「ちょっと、」
と留めて姉さんは興さめ顔。
「こっちは一人だ、今に来たら、お前も手伝って口説いてくんねえ。何だ、何だ、(と聞く耳立てて)純潔な愛だ。けつのあいたあ何だい。