Classici giapponesi con furigana
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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
Leggi 婦系図 (おんなけいず) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 172.760 caratteri · 343 schermate
ゆえ如何となれば、お厭とあれば最早紹介は求めますまい、そのかわりには、当方から酒井家へ申入れまする、この縁談に就きまして、貴方から先生に向って、河野に対する御非難をなされぬよう。御意見は御意見、感情問題は別として、これだけはお願い申したいでごわりまするが、と婉曲に言いは言ったが、露骨に遣ったら、邪魔をする勿であるから、御懸念無用と、男らしく判然答えたは可いけれども、要するに釘を刺されたのであった。
礼之進の方でも、酒井へ出入りの車夫まで捜を入れた程だから、その分は随分手が廻って、従って、先生が主税に対する信用の点も、情愛のほども、子のごとく、弟のごときものであることさえ分ったので、先んずれば人を制すで、ぴたりとその口を圧えたのであろう。
讒口は決して利かない、と早瀬は自分も言ったが、またこの門生の口一ツで、見事、纏る縁も破ることは出来たのだったに。
ここで賽は河野の手に在矣。ともかくもソレ勝負、丁か半かは酒井家の意志の存する処に因るのみとぞなんぬる。
先生が不承知を言えばだけれども、諾、とあればそれまで。お妙は河野英吉の妻になるのである。河野英吉の妻にお妙がなるのであるか。