Classici giapponesi con furigana
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まごしちとずんど
孫七とずんど
山本 周五郎
Leggi 孫七とずんど (まごしちとずんど) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.189 caratteri · 30 schermate
睨んでおいてやがてにっと笑った。すると孫七郎もなにか合点したとみえ、大きな眼を細くしてにやりとした、寸度はへっへっへと膝を揺すった。
「どうだ孫七、気にいったか、ゆうべの佳麗お気にめしたかどうだ」
「やあどうも」孫七郎は喉へなにか詰ったような声をだした、「いやどうも……」
「文句はないだろう、とろけるような眼つきをしおって、こっちが恥かしくなったぞ、しかしむろん気にいれば結構、おれも嬉しいというものだ、貰うだろうな」
「呉れるのか」孫七郎はそう云ってぽっと顔を赤くした。
「だからこそ呼んで見せたので、おまえが正直にそう乗り気になって呉れればおれとしても張り合がある、そこで相談だが、貰うときまれば早いほうがいいだろう」
「それは早いほどいいさ石原寸度右衛門、なにしろおれもながいこと欲しい欲しいと思っていたんだからな、今日これからではどうだろう」
「おい待て、おまえあんまりあけすけ過ぎるぞ、いくらなんでもそれはひどかろう」
「そうか、そんなにひどいかな石原寸度右衛門」
「日頃の孫七にも似あわぬ、むろんそれほど気にいったのなら申し分はないが、こういうことには順序というものがあるからな、向うだってそれ相当に支度もあるし、そう猫の仔を貰うようなわけにはいかんよ」