Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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まごしちとずんど

孫七とずんど

山本 周五郎

Leggi 孫七とずんど (まごしちとずんど) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.189 caratteri · 30 schermate

Aozora Bunko

「そんなひまはない、おまえ出陣するのかしないのか」

「まだなにも聞かないがね、なんにも……」

「そんなのんきなことを云って、ちょっ、すぐいって願え孫七、おれもいってやる、こんどこそ出陣してひとはたらきするんだ、さあ一緒にゆこう」

「おまえ無理なことを云うな石原寸度右衛門」

「どうしておれが無理なんだ」

「だって考えてみろ」鎧の金具をゆっくりと拭きながら孫七は諄々と説いた、「いくさというものはな、戦場でたたかうだけが全部じゃない、もちろん合戦の場も大切だ、大切だけれども、誰もかれも戦場へ出てしまってどうするんだ、なあ石原寸度右衛門、そういう簡単なわけのものじゃないだろう、留守城のかためもある、糧秣の輸送もある、武器弾薬の補給もなかなか大変だ」

「たくさんだ、たくさんだ孫七」本当にたくさんだというように寸度は手を振った、「それよりおまえ戦場へは出たいのか出たくないのか、武士としていちどは出陣したくないのか」

「怒りっぽい男だなあ石原寸度右衛門、おまえどうしてそうすぐに逆上するんだ」

「おれは……」そう云いかけて、寸度右衛門はとびついて噛みつきそうな眼をした。むろん実際にはとびつきも噛みつきもしなかったが、かれは顔を赤くふくらして「勝手にしろ」