Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.748 caratteri · 254 schermate
お雪は屋外に出して置いた張物板を取込んでいた。そこへ夫が帰って来た。曾根のことは二人の話に上った。
「真実に、曾根さんはお若いんですねえ……」とお雪は乾いた張物を集めながら言った。
「女の年齢というものは分らんものサ」と三吉も入口の庭に立って、「俺は二十五六だろうと思うんだ」
「まさか。あんなにお若くって――二十二三位にしか見えないんですもの」
「独身でいるものは何時までもああサ」
「それに、あんなに派手にしていらっしゃるんですもの」
「そうさナア。あの人にはああいう物は似合わない」
「紫と白の荒い縞の帯なぞをしめて……あんな若い服装をして……」
「あの人のはツクルと不可。洒瀟とした平素の服装の方が可い。縮緬の三枚重かなんかで撮った写真を見たが、腰から下なぞは見られたものじゃなかった。なにしろ、ああいう気紛れな人だから、種々な服装をしてみるんだろうよ……ある婦人があの人を評した言葉が好い、他が右と言えば左、他が白いと言えば黒いッて言うような人だトサ」
「悧好そうな方ですねえ。私もああいう悧好な人に成ってみたい――一日でも可いから……ああ、ああ、私の気が利かないのは性分だ……私はその事ばかし考えているんですけれど……」