Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 126.748 caratteri · 254 schermate

Aozora Bunko

「最早姉さんも見えそうなものだ」と三吉が言った。「夕飯でも済ましてから来ると見えるナ」

森彦は羽織の紐を結びながら、「今夜は俺の許へ話に来る人が有る。一寸用がある。これで俺は失礼します。それじゃ御馳走に成りました」

「まあ、可いじゃ有りませんか。もう少し話して行ったら」

「いや、復た逢えたら逢おう。名倉さんへも、皆さんに宜敷」

紳士風の夏帽子を手に持って出て行く森彦を送って、間もなく三吉は姉を迎えた。

お種は豊世を連れて三吉に逢いに来た。三吉とお種とは故郷の方で別れてから以来、一度汽車の窓で顔を合せたぎりである。蔭ながら三吉も姉のことでは心配していたので、こうして逢って見るまでは安心が出来なかった。

三吉と豊世の間には初対面の挨拶などが交換された。

「もうすこし早く来ると、森彦さんとも一緒に成れた」と三吉が姉に言った。

「そうも思いましたがネ、あんまり多勢で押掛けても気の毒だと思って――」

「叔父さん、昨晩は失礼いたしました」

と豊世は「叔父さん」を珍しそうに言う。

「私達は今、面白い二階に居ますよ」とお種は女持の煙草入を取出しながら、「お前さんなぞが上って見ようものなら、驚く位だ。