Classici giapponesi con furigana
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ちいさいこども
小さい子供
宮本 百合子
Leggi 小さい子供 (ちいさいこども) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3487 caratteri · 7 schermate
「あら彼那人が立って居ますね、
誰でしょう聞いて御覧なさい。
と云ったりすると、その言葉を待って居た様に走って行って、大変丁寧なお辞儀をしながら半ば怖れる様な滑稽な形恰をして、
「もしもし貴方はだれですか、
百姓ですか、
オヤオヤ口がありませんね、どこがそうなんです。
ヤ貴方の口は竹で出来てるんですね。
そうですか誰ですって水道ですって?
姉ちゃん威張ってね、
『俺は水道だぞ、』
って云った。
と云って来ます。
二人はもうすっかり気が合って仕舞って其那事を話しながら私の大好きな両側に低いつつじの列に生えて居る間を行ったり来たりしました。
あれだけの広さを自分達丈で占領してまるで違った世界に旅行して居るのですもの、つまらなかろう筈が有りません。
園丁が来て花にやるために水を温室に汲み込むのを見ては、
「あんなに太った百姓が大よだれをたらして居る。
と笑いこけます。
グーズベリーの様な小さくテロテロと赤い実を見つけ出して、
「お姫様御機嫌よう。
とお愛素を云います。
私は一瞬時もじいっとして居ない子供の心を非常に珍らしがって見て居ました。
いつもはこんなに絶え間なくお伽の中に入った事を云って居る事は無いのですから、この周囲の様子が余程力添えをして居るものと見えます。