Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
この道、大廻りは百も承知、金龍寺をでてつづく寺町を北へ、佐竹のほうへ抜けるとするとどこもかしこもお寺ばかりで、いつ迄もいつ迄もそこら中のお寺の門番から心づけをやらないことを叱られているような情ない気がされてならないからだった。
ほんとうにボロ長屋でも一軒構え、阿母と二人やっと細々その日を過している圓朝にとっては、悲しやお線香とお花代とが精一杯の散財、その上の心づけなんて、とてもとても及ばぬ鯉の滝昇りなのだった。
「ほんとに……ほんとに……早く、早く俺真打になりてえなあ、三遊派のために」
また独り言ちながら御廐橋の四つ角を左に、新堀渡って、むなしく見世物小屋の雨に煙っている佐竹ッ原を横目に、トコトコと圓朝は歩いた。それでも降りつづく雨で幾日も幾日も小屋を干して休んでいる佐竹ッ原の芸人たちの上をおもうと、まだしもいまの侘びしい自分の境遇のほうが増しかとおもわれたりした。
だんだん雨が強くなりだしてきた。風をまじえて。
「いけない」
幾度か傘をお猪口にされそうになりながら圓朝は、足を早めた。この傘壊してしまったら、今夜から席へさしていく傘がなくなる。
必死に、汗みずくに闘いながら、やっと広小路から三橋を池の端へ。