Classici giapponesi con furigana
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しょうせつ えんちょう
小説 圓朝
正岡 容
Leggi 小説 圓朝 (しょうせつ えんちょう) di 正岡 容 (まさおかいるる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 163.270 caratteri · 325 schermate
では「死なないように致しますから、お構いなく往らしって下さいまし」といい、安心して長兵衛が行こうとすると「また飛び込もうとする」、それを留めて戒め、また行こうとすると、また飛び込もうとする、この二度迄の繰り返しあって、是が非でも長兵衛、金を恵まねばならなくなってしまうのである、相変らずの用意周到の段取りとおもう。
ここからここに百両持ってはいるが――と可愛い娘を売った謂れを涙まじりでひとくさり聞かすので、相手は「何う致しまして左様な金子は要りません」。
ところがそういわれると長兵衛ほんとに金をやりたくなくなりそうになるので心を鬼に、「人の親切を無にするのけえ」といいながら放りつけて往く。それ故にこそ長兵衛先方の名も聞かず、所も聞かず、相手もまたその通りなのである。
打ち付けられた男のほうは「財布の中へ礫か何か入れて置いて、人の頭へ叩きつけて、ざまあ見やがれ、彼様汚い形を為」た奴がなんで百両持っているものかと「撫でて見ると訝しげな手障りだから」開けてみると正しく百両。にわかにハッと影も形もなくなってしまっている後姿を両手合わせて拝むのである。圓馬はここでいっぺん懐中した財布をまた落としちゃ大変だと気がつくこころであわてて内懐中へ、初めて両手で拝んでいる。