Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

Leggi 少年連盟 (しょうねんれんめい) di 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 110.920 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

夜はもう一時ごろである。天はますます黒く、風はますますはげしい。波濤の音、船の動く音、そのあいだにきこえるのは海つばめの鳴き声である。

海つばめの声がきこえたからといって、陸が近いと思うてはならぬ、海つばめはおりおりずいぶん遠くまで遠征することがあるものだ。

と、またもやごうぜんたる音がして、全船が震動した、同時に船は、木の葉のごとく巨濤の穂にのせられて、中天にあおられた。たのみになした前檣が二つに折れたのである。帆はずたずたにさけ、落花のごとく雲をかすめてちった。

「だめだ」とドノバンはさけんだ。「もうだめだ」

「なあにだいじょうぶだ、帆がなくてもあっても同じことだ、元気で乗りきろう」

と富士男はいった。

「いいあんばいに追風になりました。一直線にゆくことができます」とモコウはいった。

「だが、気をつけろよ、船より波のほうが早いから、うしろからかぶさってくる波にからだをさらわれないように、帆綱にからだをゆわえつけろよ」

富士男のことばがおわるかおわらないうちに、大山のごとき怒濤が、もくもくとおしよせたかと見るまに、どしんと甲板の上に落ちかかった。同時にライフ・ボート三せき、ボート二せきと羅針盤をあらいさり、あまる力で船べりをうちくだいた。