Classici giapponesi con furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Leggi 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) di 小島 烏水 (こじまうすい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 138.795 caratteri · 274 schermate
明神岳の名を負うている穂高岳の下にあるから、明神の池ともいう、一ノ池、二ノ池、三ノ池と、三つの明珠をつないでいる、一ノ池から順に上の池、中の池、下の池とも言う、一ノ池が一番大きくて、二ノ池がこれに次ぐ。
青色光の強い水が、濃厚に嵩を持って、延板のように平たく澄んでいる、大岳の影が万斤の重さで圧す、あまり静で、心臓形の桔梗の大弁を、象嵌したようだ、圧すほど水はいよいよ静まりかえって爪ほどの凸面も立てない、山が厳格な沈黙を保てば、水も粛然として唇を結んでいる、千年も万年も、この山とこの池とは二重に反対した暗示を有った容貌を上下に向け合っている、春の雪が解けて、池に小波立つときだけ艶やかに莞爾する、秋の葉が髪の毛の脱けるように落ち出すともう真面目になる、なお見惚れる。
この狭い谷の中の小さい池は、我らの全宇宙である、過去の空間に立つ山と、未来に向って走る川との間に介まって、池は永えに無言でいる、自分たち二人(自分は嚮導兼荷担ぎの若い男を伴っている)だけが確に現在である、我らは詛われているのではないかとおもう、不安を感じない